「真実の愛はすべてに打ち勝つ!」『眠れる森の美女』は生前のウォルト・ディズニーが関わった童話を原作とする作品として最後のものです。ディズニー・アニメーションの伝統であるミュージカル調に作品が仕上がっています。
☆子供がいないある王国に待望の姫が誕生します。名前はローマ神話の女神アウロラにちなんでオーロラ姫。国を挙げたオーロラ姫誕生の祝いの宴中、招待されなかったことに怒った魔女マレフィセントは、「16歳の誕生日日没までに糸車で指を刺して死ぬ」という呪いをかけてしまう。まだ祝いの贈り物をしていなかった妖精メリーウェザーは「死ぬのではなく眠るだけで、真の恋人からのキスにより目覚める」という魔法をかけた。そして妖精たちとの生活が16年間、森での婚約者フィリップ王子との出会い、そして呪いが真実に・・・☆原作にはあった妖精の魔法の中の「100年の眠りにつく」という言葉が無く、ただ「眠るだけ」とすることにより、現代人の我々が疑問に抱くであろう“100年間の間に王国がなぜ滅びなかったのか?”とか、“100年間もの世代のギャップはどうするのか?”がなくなり、さらに“真の恋人からのキスによって目が覚める”というロマンチックな場面を加えています。
ストーリー以上に感動するのが、背景画の美しさです!ディズニー・アニメーションの真髄は、ミュージカル調の構成と、その時代を代表するアーティストによる背景画です!CG化により背景画の伝統は無くなりつつあるのですが・・・1959年に製作された『眠れる森の美女』の背景画を担当したのは、アメリカン・アートの大巨匠、故
「アイベン・ロール」です!世界三大美術館の一つ、メトロポリタン美術館に作品が所蔵されているほどの大巨匠です。彼の特徴が出ているのは、森の景色。特に木々の形が彼らしくて面白いですよね♪実は私が「ディズニー・アニメーション・アート」に出会ったのも“アイベン・ロール”の影響なのですよ!彼の作品が美術館以外に楽しみながら鑑賞できる『白雪姫』は傑作です!!拙い文章ですが、このページは亡き“アイベン・ロール”に捧げます・・・